再生建築の全てを解説するブログ

 既存を活かすからこその価値を😃

再生建築のメリット(2)新築の70%の予算でできる

今回は事業性・ファイナンス面からのメリットをあげようと思う。


初期投資を抑えられる
建物の建設費はおおまかに言って躯体30%、仕上げ30%、設備30%、経費10%と考えれば良い。再生建築では既存の躯体を再利用するため、躯体を新たに建設する必要がなり。つまり躯体の30%分が建設費から浮くということになる。残りの70%を使えば、外装・内装の更新、設備・間取りの一新などが可能なので、新築と変わらない建物を手に入れることができる。


事業収支が高い
テナントビルなどの事業で考えれば、初期投資のほとんどは建物の建設費と取得費だ。そのうち建設費が3割も安くなり、かつ新築同様のものがゲットできる。建設費が割安になるため、ほとんどのプロジェクトで事業収支は10%を超える(表面利回り)。


投下した資本の改修に早く着手できる
既存の躯体を利用するということは、既存の躯体を解体する時間と新しい躯体を建設する時間を節約できるということだ。その分だけ建物の工期は短くすることが出来る。工事を短く出来る分、テナントを早く入れることができ、賃料収入を早く得られるようになるのだ。実際、このエントリで紹介した渋谷の商業ビルは設計から竣工まで1年しかかかっていない。

もっと頑張ると、居ながら施工というテナントや居住者を入居させたまま工事してしまうこともできる。


まとめ
建物全体を一気に再生することで、初期投資を抑えることができ、事業収支の高いプロジェクトとすることができ、投下した資本をより早く回収することができる。