アキヒロワタナベの再生建築について

 既存を活かすからこその価値を😃

3世代同居の住宅をつくっても意味がない理由

安倍政権の目玉政策になっている一億層活躍社会にむけて、「子育て支援」の一環として、3世代同居・近居が注目されているそうです。

一億総活躍社会の実現に向けて、3世代同居・近居の重要性を訴えた。
萩生田副長官は7日、富山市内の会合に出席し、安倍政権の目玉政策である、一億総活躍社会の実現に向けての「子育て支援」の一環として、3世代同居と近居の促進の必要性を訴えた。
萩生田氏は「都心部の住宅環境事情を変えていかないといけない」と述べたうえで、3世代同居のために、建築基準法の改正や減税といった政策を進めていく考えを強調した。
また萩生田氏は、住宅環境などから同居できなくても、近辺に住む「近居」の形でも、同居と同じように認めていくことが必要と述べた。

ぼくと同じ位のアラサー世代では、”親の世代と同じだけ働いても親と同じレベルの生活をおくることは難しい”と感じる人が多いはず。
ましてや”親と同じように終身雇用に守られて、毎年のように給料があがって、生活も豊かになって・・・”なんて思っている人は絶滅危惧種でしょう。


よくよく言われていることですが、そんなゆとり・さとり世代にとっては、子どもを育てるってもの凄くリスキー。
少なくとも、産まれてくるわが子に将来20年くらいは安定的な生活を享受させられるという希望がない限り、子どもを持つのはなかなか勇気がいります。


若い世代がそー言ってると人口減少に歯止めがかからないので、国としてもなんとかしたいのは凄く分かります。



3世代同居専用の住宅を新築しても・・・


「3世代同居のために、建築基準法の改正や減税といった政策を進めていく」という萩生田氏の考えにもあったように、政府は3世代同居の専用住宅をバンバン建てることを促したいのかも知れません。
でも、ぼくはその考えはあまり上手くいくとは思えません。


建築基準法を改正して、ハウスメーカーさんたちが頑張って商品開発した「3世代同居専用の住宅」みたいなのを売り出したって、それが有効である期間はそんなに長くないです。


「機能的」につくられた建物は、超目的的であるが故に、はじめは使い勝手がいいです。
ただ、何年も使ううちに入居人は成長したり老いたり生まれたり死んだりするし、生活のサイクルも変わります。よくよく考えてみると、夫婦・こども・親の3世代が、介護もなく健康で一緒にいられる時期なんて、そんなに長くは続かないです。


そもそも、住宅のように50年とか100年とかのスパンに渡って使うモノは、機能的につくることは必ずしもベストではないです。
なぜなら、必要な機能やそれを満たす手段は時代とともに変化するから。



都心の中古ビルをリノベして住宅に転用すれば?


住宅を機能的に新築しても、住宅を使うひとが変わり(替わり)、そのうち機能的ではなくなってしまう。
であれば、「住宅は機能的であるべきだ」という前提を少しはずしてみるといいと思います。


そーゆー目線に立ってみると、事務所などが入っていたであろう中古ビルは、リノベして使うにはちょうどいいものです。
都心の小さな中古ビルを買って、そこを住宅にリノベーションして住む。みたいなことを考えてもいいのかなと思います。


それがどーゆーメリットをもたらすのか、3世代の目線で考えてみます。


1)親世代:都心だと安心&便利

  • 病院・薬局が近くにある。万が一の事態でも安心。
  • 介護が必要になっても自宅のちかくで施設を見つけられる可能性が高い。
  • 都市のバリアフリー化が進んでいて、スーパーやお店も近くにあるので、身体が弱ってきても出歩ける。


2)子ども世代:お金を稼げる

  • 仕事を見つけることが簡単
  • 大企業の幹部職などはそもそも都心でしか見つけられない
  • 子育てをしている仲間を得られやすい
  • 病院(特に小児科、急患センター)が近くにある
  • 休日楽しむ場所やイベントがたくさんある


3)子ども世代:圧倒的な教育環境

  • 子ども時代から多様な人と接することができる。
  • 小学校・中学校が近くにある
  • ある程度の教育水準の教育機関は都心にしかない。
  • 図書館・博物館・美術館なんかが充実している。


書いてるとキリがなくなりそうです・・・。



不要になったら売れる・貸せる


あと、本当に大事なのは「入居人が変わって(替わって)不要になったときに売れるかどうか」だと思っています。
ぼくたちの世代にとっては、「35年のローンを組んで庭つき1戸建てを買う」ことは全然スタンダードじゃないです。
なので、不要になったら売ることができるかどうかは、住宅を持つうえでもの凄く重要になってくると思います。
政府も中古住宅の流通を促進してますし。


都心であれば、不要になった一部を

  • 賃貸に出す
  • 売る
  • AirBnBで貸す

なんかもできます。



いかかですか?



3世代住宅を新築するよりは、都心に小さなビルを買ってリノベして、親子3代でそこに住めばいいのではないか、というお話でした。
35年ローンを組んで郊外に庭つきの戸建て住宅を買って、ローンが払えなくなるとか払い終わるころには1円の価値もなくなってたとか使わない部屋とかあるのに固定資産税とか摂られたりして・・・となるより断然いいです。



では、また!



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