敷地の視察で京都に行く機会があり、そのついでに平等院鳳凰堂を観てきました。鳳凰堂は上から見た姿が鳳凰のような姿をしているからその名が付けられています。建物自体もそうですが、正面から観ると水面に映ることでより一層美しく見えますね。建物という実体と水面に映る虚像がセットになって初めてデザインが完成する建築です。
打ち合わせ&敷地視察の後は10円玉でおなじみの平等院鳳凰堂へ☺︎すっごい左右対象感があった!#平等院鳳凰堂 #京都 #Kyoto #byodoin #byodotemple #japan #10円玉
隣には宝物を展示した美術館があります。設計は栗生明さん。深く出された軒裏が奥に行くにつれてだんだん暗くなっていく様は、日本の伝統的な美意識を感じますね。
軒裏はアルミパネルかな?周囲の自然が映り込む様子がとてもきれい。この設計者は、鳳凰堂を反転させたんじゃないか、なんて思ったりしました。
どういうことかと言うと、鳳凰堂も宝物館も「反射」というデザイン言語を使っていますが、
- 鳳凰堂が建物自身が水面に映し出されているのに対して、宝物館は自然を映す反射装置の側に徹し、建物自身は映される実態にはならない
- 鳳凰堂では建物という実態の下に虚像が映し出される一方、宝物館の虚像は自然という実態の上に浮かび上がる
あとは鳳凰堂の虚像はゆらゆら儚い存在だけれど宝物館の虚像は基本的になくならないとか、2重3重に鳳凰堂を反転させたデザインなのかな、と思いました。
どちらも自然となじませることが意図されているのは変わりませんね。
鳳凰堂の反転🙃軒裏に写る紅葉と、光〜闇のグラデーションがきれいですね☺︎日本古来の美と現代素材のマッチングも素敵!#陰翳礼讃 #平等院ミュージアム #紅葉