*2018.10.6 内容を一部追記しました。
*2020.6.21 加筆・修正を加えました。
*2022.1.25 おまけを追記しました。
こんにちは。渡邉です。
もう結構前になりますが、
ぼくは一級建築士試験に学科・製図とも一発合格しました。
なかなか合格できなくて次の人生のステップに進めない、、、
という方も多いこの業界。
ぼくなりの具体的な勉強法から詳しい生活サイクルまで全てをまとめたので、
ぜひ参考にしてみてください。
目次
▼「長そうだな」と思った方はいったんブックマークしてね。
最重要は睡眠!もうこれはマスト
そもそも論からですが、勉強したことが身につく環境を整えないと、いくら頑張っても結果はでません。
ぼくが何よりも重要視したのが睡眠。個人的には8時間くらい寝るのがベストなので、睡眠時間とリズムを死守してました。睡眠が学習にあたえる影響はたくさん情報があるのでみなさんも調べてみて下さい。
あとは勉強タイムにはパソコンを閉じるとか、電話がならないようにするとか、外の世界が入り込んでこないようにシャットアウトしてました。これはめちゃくちゃ役に立って、今でも仕事に集中する時はスマホをお休みモードにしています。超絶オススメ。
よっぽど緊急でない限り、電話は控えるべき!
— 渡邉明弘 aki-watanabe (@Akkun_Nabechan) 2017年3月22日
ここ数年で「あの電話に出れてないとヤバかった」ことは皆無だったけど、「あの電話のせいで集中力なくが切れてまたゼロから考え直し」ということは数えきれず。
バイブがなるのすら嫌なので集中タイムは着信できないようにしてる。
勉強時間は週20時間を目安に
結論的には700〜1000時間くらい確保したと思います。
ぼくが行っていた資格学校では毎週宿題が出されるのですが、それをこなすのにだいたい15時間くらいかかったと記憶しています。週1回の授業が5時間くらい。合計で毎週20時間ほど勉強に費やした計算になります。おおよそ以下のようなサイクルで生活していました。
- 平日:宿題を2時間ほど
- 土曜:学校で5時間くらいの授業
- 日曜:宿題を5時間ほど
毎月80時間くらいの勉強量ですね。直前期や長期休暇になるともうちょっと増やして100時間くらいやってたと思います。
スケジュールは先行逃げ切りで
ざっくりですがぼくは以下のようなスケジュール感で勉強していたと思います。
- 11月〜12月:勉強のスタイルをいろいろ試してベストなやり方を見つける。あとはそれを定着させる。構造は計算問題を全てクリア。
- 年末年始:年内でできなかったことの取り返し。12/25〜1/7で30時間は最低ノルマ。
- 1月〜GW:とにかく「全て」の授業と宿題を「集中して」こなす。どうやったらできるかは年末年始までに確立してるね?基本的な必要な知識のインプットと問題を解くアウトプットはこの時期で大半をこなすことになる。ちゃんと成果を積み重ねていれば4月の模試で合格点を取れるはず。
- GW:ガッツリ勉強できる時期。ただみんなも勉強する時期なので、たくさん勉強して差をつけるというよりはやって当然というスタンスで。
- 6月〜7月:いよいよ直前期。過去問や模試で取りこぼしを埋める時期。マークミス?勘違い・計算間違い?根本的な知識の欠如はテキストにもどってじっくりと。
- 直前期:のこり1週間を切っても過去ずっと間違え続けている問題は、もう捨てましょう。それよりもほんのちょっとしたミスで取りこぼした問題を確実に得点できるように。過去問は115点〜満点も狙えるレベルになっている。難しい問題を「解く」というより当たり前に解ける問題を絶対に「間違えない」というイメージ。
ぼくが先行逃げ切りで上手くいったからオススメしてるだけなのですが、メリットには以下のようなことが挙げられます。
- なる早で合格圏内に入って安心できる
- 勉強の方法がマズい時やスランプに陥った時に修正する時間がある
- 苦手分野にじっくりつき合える
- 直前期に忙しくなっても乗り切れる余裕が生まれる
- そもそも資格学校は試験範囲の7割を前半の授業で終えてしまう
- というか直前に頑張っても頭に入る情報量じゃない
- テキストや過去問を丸暗記しても解けない問題になってきた
最も良かったのは4月頭にやった1回目の模試で合格点を取れたことです。これで自分の勉強法が間違ってなかったことを確信できたんですね。学校内の順位が落ちない限り同じスタイルを続ければよいことが分かったので、今後のToDoが明確化されました。
幸いぼくは最後まで順調に行ったのですが、途中で点数が下がったりしても、それが5月6月ならまだ修正ができる。
あとぼくは構造の計算問題が苦手だったのですが、長期休暇に集中して問題にあたることで、解き方を身体に覚えさせたり「何でこんな計算をするんだろう?」という疑問を1つひとつ潰して行きました。
またこの業界あるあるですが、急に案件が忙しくなったり、締切が試験前に重なることがありますよね。そういったリスクを管理する意味でもできるだけ早い時期に合格圏に入っておくにこしたことはないです。
そして大事なことが、皆さんがぼちぼち本気になり始める4月頭、1回目の模試が行われる頃には、既に試験範囲の7割が終わってるんです。普通に考えてここから追いつくのは難しいんです。
なぜそんなに早く授業が進むのかというと、単純に直前に頑張っても覚えられる情報量じゃないからです。マジメに受験勉強をした経験のある人は、あの頃の自分に戻るつもりになってみると良いです。
あと、単純にテキストや過去問をそのまま覚えても本番では解けないんですよね。過去問の正答肢が「なぜそれが正解なのか」を説明できるくらいに理解してないと解けない問題が多いです。
基本はテキスト
テキストは何でもいいと思います。市販のものでも資格学校のものでも。結局はどの教材も過去問を分析してるだけだし、問われる内容は大学の授業でならったことばかりです。じゃないと受験資格で学歴を問う意味がないですから。*1
テキストを使う目的は大きく
- 新たな知識を得る
- 得た知識を整理・定着させる
の2つがあります。ぼくは以下のようにテキストを使ってました。
- 次回の授業であつかう範囲を読む。大事そうだなーと思ったところにシャーペンで線をひく。読んでも分からないところはふせんを貼っておく。
- 授業は予習の復習&不明点の解決をする場。新しい知識を得る場ではありません。講師が強調するところはマーカーで色付け。予習でふせんを貼ったところは特に集中、理解できたらふせんをはがす。
- 授業がおわってもふせんが残っていたら、講師に質問する。ふせんは全部はがして帰ることが鉄則。
- 授業のあとでミニテスト。できなかった所はマーカーで色付け&同じ色のふせんを貼る。できた/できなかったよりも「どうしてできた?/どうしてできなかった?」が重要。
- 月に1回くらい模試を受ける。できなかった所は各回で別の色でマーカー&ふせん。
- 直前期は過去問で実力チェック。もちろんできなかった所は各回で別の色でマーカー&ふせん。
こうすると、125点満点のテスト7〜8回分で間違えた所がすべてストックされた自分専用の弱点資料ができあがります。各回でまちがえた所に色別のふせんが貼ってあるので、たとえば「模試1の復習をする時は、ピンクふせんのページを開いてピンクマーカーの所を読む」みたいな復習ができます。さらに何枚もふせんがはってあるページや何色もマーカーが塗られている文章・イラストは自分だけの要チェックポイントです。
直前期は復習範囲を絞らないといくら時間があっても足りないので、ぼくはこの要チェックポイントだけに絞ってました。もちろん模試や本番の直前でもここだけ見直します。
ミニテスト・模試・過去問
できなかった所を優先して、出題箇所は全てテキストに戻って復習。繰り返しになりますが、できた/できなかったよりも「テキストのどの部分が」「どんな形で問題になっているか」「どんなふうにひっかけてくるのか」をチェックすることが重要。答え合わせをする時も「どうしてできた/できなかったのか」をチェックすること。
具体的にはこんな感じです。
- 数値を勘違いしてた → 正しい数値を覚える
- 間に合わなかった → 時間無制限でやってみる。正解できればより短い時間で解けるようにする
- テキストのすっごい隅っこに答えがあった → まだできなくても焦らない。次回は確実に得点ゲットしよう
- そもそもの知識を勘違いしてた → 次回は解けるはず
- というか予習してない/授業中に寝てた → また来年!
スポーツにたとえると、ミニテストはゲーム形式の練習、模試・過去問は他校との練習試合といったイメージで捉えていました。勝った/負けたよりもその要因が大切ですよね。たとえばこんな感じです。
- 緊張して練習したとおりにできなかった → メンタルトレーニングをする
- スタミナが持たなかった → 技術練習より体力づくりをする
- 選んだ戦術が間違ってた → 作戦変更で再挑戦してみる
- 練習の成果は出せたけど負けた → 実力不足。。
- 試合で練習どおりにプレーでき、その結果試合にも勝てた → より強い相手にチャレンジ!
模試後の復習は、試合後に自分のプレー動画を見返すことと同じです。
勉強のサイクルをつくること
これは意見が分かれるかも知れませんが、ぼくは「それなりの結果を出すためにはコンスタントに一定の成果を積み上げることが大切」だと考えています。気が向いたときとか勝負所だけ本気を出すのではなく。毎日80%の力を出す。調子が良い日も80%でやめ、イマイチな日もとにかく80%出す。
圧倒的な成果を出している人は目標を実現するためのルーティンを持っている人が多い気がしています。たとえば村上春樹さんは毎日同じ量の文章を書くことを自らに課しています。
ということで、ぼくは「日曜は5時間平日は2時間だけ勉強し、土曜は資格学校に行く」ことを自分のルーティンにしました。どんだけ好調でも2時間でスパっとやめて、絶不調でも2時間だけはひたすらテキストを眺め続ける。
いつも通りを貫くことで、本番もいつも通りになれば良い、という理想の状態ができあがります。火事場の馬鹿力に頼るのは...。
資格学校は高いけどクオリティはハンパない
ここまで読んでいただいて分かるとおり、ぼくは大手の資格学校に通いました。学費はけっこう高いけれど必要な情報はすべて揃ってるので、学校からやれと言われたことを淡々とやっていけばフツーに合格します。確実に一発で受かることのできる情報をゲットできるので、お金に余裕がある人は行ってみるのもいいかなーと思います。模試だけとか直前のみとか、いろんな利用のしかたがあるっぽいので是非自分にあったやり方を。
やるべきことを、たんたんと
ということで、特別なことをする必要はなくて、やることはこの3つに尽きます。
- 勉強できる環境、特に十分な睡眠を確保すること
- テキストをよく読むこと
- テスト・模試・過去問で自己分析をすること
あれ....当たり前のことしか書いてないw 逆に言えばそれで受かっちゃう程度だし、コツコツあった人が受かるのです。*2
毎朝ごはんを食べるように毎日テキストを読み、毎週ゴミ出しをするように毎週学校へ行き、毎月髪を切るように毎月模試を受けて復習する。もう本当にこれだけ。これだけだけど(学科に関しては)やってる人あんまりいなかったんじゃないかなー。
これを読んで下さった方にとって、少しでも役に立てば嬉しいです^^
一発合格とは言うものの... 2020.6.21 追記
一発合格と書きましたが、正確に言うと「ちゃんと勉強をし始めて」から一発で合格をしました。実は所員時代に2回くらいだったかな?受験してどちらも学科で落ちています。
当時の環境では睡眠すらロクに取れない取らない環境でした。*3なので1年目は満員電車の中で小さなテキストを眺めるだけ、2年目はそれに加えて食事休憩の時や元気があれば日曜日に問題集を解くという勉強スタイルでした。
当時の自分としてはありったけの自由な時間と体力を注いだのですが、そんな付け焼き刃の準備では受かるはずもないなと思います。
睡眠時間と勉強時間の確保、集中を妨げるストレスの排除。これは仕事をする上でも何より大切な事だなと思います。
▼復習用にブックマークでも。
追加おまけ:note書きました
より詳細な勉強法をこちらで公開しています。
具体的なテキストの使い方、本試験や模試の点数、毎月の勉強時間などを赤裸々に後悔しています〜
では、また!
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