再生建築の全てを解説するブログ

 既存を活かすからこその価値を😃

10000㎡超のコンペに勝ったよ

こんにちは。

再生建築の渡邉です。

 

いや再生だけではないです。新築もやります。

 

ということで10,000平米を超える新築マンションの大型コンペに応募したところ、

ありがたいことに最優秀に選んでいただきました。

 

 

短期間の勝負ということで

限られた時間の中で敷地周辺をリサーチし、

いくつものアイディアを出しては消しての繰り返し。

 

短期集中が良かったのか、 

日を追うごとに案が進化していき、

ところどころで「これは!」という発見に興奮するような、

濃密な期間でした。

 

それだけでも収穫でしたが、

結果として勝てたのはやっぱり嬉しい。

頑張ってくれたスタッフにも感謝です。

いや〜ありがとう。

 

提案そのものはトリッキーな形をした建物ですが、

面白い形をつくることが目的なのではなく、*1

  • 高さ制限の厳しい敷地で最大限の住戸数を確保する
  • 設置階を減らして大地を開放し、人のための場を創出する。駐車場をなるべく平置きにしてコスト削減
  • 木造二階建てと田畑が混在するエリアの中で、周囲を圧倒するのではなく馴染み寄り添うような存在を目指す
  • 市場価値が高くなりやすく、採光や通風、周囲の眺望を得やすい上層階の住戸を増やす
  • 技術的、法的、物理的な必要性を満たすためだけの共用部ではなく、生活を彩る場所をつくる
  • ライフスタイルやライフステージの変化を受け入れられる包括力のある間取り

といったことを考えて設計しています。

 

今回はそれを、片廊下式とnLDKという、

現代の共同住宅に広く普及している形式を少しだけ変えることで

実現しようと試みています。

 

ゼロからイチを生むと言うよりは、

先人たちが積み重ねてくれた膨大な発見や発明に

ちょっとだけ何かを付け加えるような感覚です。

 

そういったアップデートの蓄積が歴史であり、

より豊かな未来をつくるのだと思います。

 

建築家=芸術家気取りで好き勝手に建物をデザインしている人

というイメージを世間からは持たれていますが、*2

そうではなくて、

建築の文脈を更新するような建物をつくる人とか、

そういった建物を評価したり批評するような人とか、

建築家とはそんな人のことだと思っています。

 

自分もそんな建物を作れたらいいなぁ。

今回の提案がそういった建物になりますように。

 

 

では、また!

 

 

 

▼結果発表のページはコチラ

daikaku.co.jp

 

 

 

はじめましての方へ

 

自己紹介です

d.hatena.ne.jp

 

ブログスタートのきっかけ

saiseikenchiku.hatenablog.com

 

 

*1:もちろん面白い形を作りたいという欲求はあるけれど

*2:芸術家気取りで好き勝手に建物をデザインしている建築家ももちろんいるけれど。