再生建築の全てを解説するブログ

 既存を活かすからこその価値を😃

本/Book

菊と刀

第二次大戦中のアメリカが、日本人の人生観を分析した本です。 何百年もハラキリという文化が続き、戦時中はカミカゼとかいう自爆テロを発明したジャパン。そんなヤバいやつらを相手に、どうすれば最小限のリスクとコストで降伏させ、また帝国主義から転換さ…

隠喩としての建築

再読した本のご紹介。 この本は著者である柄谷さん自身の「建築への意思」を体現したものではないか、と思っていたりします。 そのことを最もよく表しているのが、あとがきの冒頭の文章。 私は、一冊の完璧な本を書こうとする気持ちを捨てきれない。どんなに…

出版のお知らせ

弊社の管理建築士が出版したディテール本。

出版のお知らせ

宮脇檀建築研究室に所属し、現在は弊社の管理建築士を務めている山嵜から「宮脇檀の間取り大図鑑」が出版されました! プロの建築家・建築士はもちろん、建築を学ぶ学生さんやこれから住宅を考えている一般の方など少しでも住宅に関わりのある方は必読の一冊…

コロナで民主主義を暴走させないために/遅いインターネットを読んで

遅いインターネット ブログ こんにちは.渡邉です. タイトルの通り『遅いインターネット』(幻冬舎、宇野常寛)を読みました. 久々に読書感想文を書いてみようと思ったのだけれど,大半が読書メモになっちゃいました. 以下から本文です. 民主主義の危機 …

建築雑誌2019年2月号

#建築雑誌 19年2月号近代がいよいよ終わろうとしている現代日本で、建築と人間のライフサイクルを如何にデザインできるのか?が共通のテーマ人も建物も、量産や質の向上から長寿命化へ課題がシフトしてきて、右に倣う抽象的な存在から個別解を必要とする多様…

建築雑誌/2018年12月号

ツイートメモです。 福岡への機内で建築雑誌18年12月号を読んだ。今回の特集は①建築のレコード・マネジメント②デジタル・ヴァナキュラーの2本立て設計業務のデジタライズが進むとともに、竣工後の維持・管理や将来的な改修がますます重要となる時代に、相応…

住宅特集/2018年12月号

ツイートメモです。 住宅特集12月号をやっと読めた。「屋根と窓」というテーマは内と外をいかにに分ける/繋げるかが主題なのだけれども、境界をつくるには床も重要な要素。ということで原広司の『境界論』を再読しつつ<ルーフ><エンクロージャー>に加え…

道化師の蝶/円城塔

平成23年度下半期の芥川賞受賞した作品です。 何回読んでも判らない!選考委員もよく判らなかったらしいw#円城塔 #道化師の蝶 #芥川賞 pic.twitter.com/tK1QpjjJPw— 渡邉 明弘/Aki Watanabe (@Akkun_Nabechan) 2018年6月3日 いろんな方がおっしゃる通り、…

自分のことは自分で考えよう/働き方完全無双

ということで話題の図書を読みました。 まわりと同じでいることのリスク これからの働き方を考える上での前提として、日本はこんな感じになると思うよ、と書かれています。 日本が成長期だった頃は、まわりと同じであることが個人の経済的な成長をもたらした…

内と外の間/住宅特集2018年4月号/環境共生住宅

「内と外の間」なんて何年も前からアイディアコンペのお題にされつづけててもう聞き飽きた、なんて感じるテーマだったりします。けれどこのお題が今回号・環境共生住宅を読む上で重要だったように思えるし、古くて新しいこのテーマはまだまだ建築を考えるう…

修士論文・制作と地域社会圏のはなし

昔の「新建築」を眺めていると、山本理顕さんによる巻頭論文「地域社会圏」が目について久しぶりに再読。当時は「『1住宅=1家族」でないかー、分かる気もする。』くらいに眺めていた記憶が。 新建築 2008年 11月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 新建築社 発売…

紙媒体に載せる文章

建築設計のかたわらでブログ書いてますが、定期的に紙の媒体にも寄稿しています。これまで書いてきたもの・今書いているものをざっくり分けると下記の3分野になります。 <目次> 1.建築・不動産分野の雑誌 2.新聞のコラム 3.建築・不動産以外の専門…

住宅特集1707

今月号は「間取り・仕切り」特集ということで大胆な間取りによって既存の概念を乗り越えようと試みられているプロジェクが集められている。 新建築住宅特集2017年7月号面白い。#住宅特集 #新建築 pic.twitter.com/kVGVw6GyWI— 渡邉明弘 aki-watanabe (@Akkun…

既にあるモノに、より価値を見いだすこと

ちきりん公演を観て考えたこと、もうひとつ。 社会が高度生産性化していくっぽいけれど、ぼくの勘ではぼくらが生産性を高めるために大切になってくると、ぼくが考えるものについて。 自分たちが持つ資産は何か?というアンテナ 昔の人たちは圧倒的にいろんな…

【生産性】シェアが広まる理由

ちきりんさんの公演会に行って来たのだけれども、そこで「シェアが広まっているのは生産性が高いから」だと気づいた。 高度生産性社会の到来 ちきりんさんがおなじみのお面をつけずに(!)今回の公演、と著書「自分の時間を取り戻そう」で伝えていることは…

形式化の諸問題/隠喩としての建築ー柄谷行人

いかにも建築家が書いた本って感じのタイトルですが、著者は柄谷行人という思想家、哲学者です。 隠喩としての建築 (講談社学術文庫)作者:柄谷 行人メディア: 文庫 この本の中に収められている「形式化の諸問題」という論文が非常に興味深いものだったので、…

20代のうちに読んで良かった本

いやー寒いですね。こんな時は家に引きこもって読書でもしましょう。 ということで、20代の終わりを迎えつつあるぼくが、20代で読んどいて良かったなという本をご紹介します。 ■自分のアタマで考えよう byちきりんご存じの方も多いと思う、ちきりんさん。 ハ…

昭和史

既に投稿したと思っていたのですが、下書きで放置してました。。 先日の「幕末史」に続いて半藤一利さんの「昭和史」という本をご紹介。 ちきりんさんも取り上げていますがめっちゃいい本。 ぼくは1986年というギリギリ昭和に産まれた世代ですが、昭和の記憶…

幕末史

先日のエントリに続いて半藤一利さんの書籍をご紹介。 今回読んだのはこれ。幕末史 (新潮文庫)作者: 半藤一利出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/10/29メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (18件) を見る この本のポイントを。 語…

金持ち父さんが教えてくれるビルオーナーが身につけるべきもの

空室リスクは全てのテナントビルオーナーにとって共通のリスクであり、なやみのタネです。 ローンも返済中なのに半年以上テナントが決まらない、 固定資産税だけは毎年きっちりかかってくるし、 このままテナントが入ってくれなかったらどうしよう・・・。 …

【読書】「シェア」の思想/または愛と制度と空間の関係

この本、一般的にイメージされる「シェア」についてはほとんど書かれていません。 「シェア」の思想/または愛と制度と空間の関係作者: 編集協力門脇耕三,西沢大良,千葉雅也,國分功一郎,吉村靖孝,青井哲人,猪熊純,中川エリカ,仲俊治,西田亮介,橋本健史,古澤…

近代科学を超えて

何年か前に書いたまま放置していた、本の紹介です。近代科学を超えて (講談社学術文庫)作者:村上 陽一郎発売日: 1986/11/05メディア: 文庫 ーーーーーーーーー ある事柄が「科学的」とか「客観的」とかいう言葉で表現される時、その事柄は 「何らかの事実に…

どうして人を殺してはいけないのか? ー手紙(東野圭吾)ー

話題の本「絶歌」は読まれましたか?絶歌作者: 元少年A出版社/メーカー: 太田出版発売日: 2015/06/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (21件) を見る 神戸連続児童殺傷事件の加害者である「元少年A」が、事件にいたる経緯や犯行後の社会復帰にいたる仮…

挑戦するべきかどうか迷った時に読んで欲しいー白鯨ー

10年前の自分がmixiに書いたことをほぼそのまま載せます。 ーーーーーー What is the greatest chapter ever written in the English language? RC Sproul shares his view: http://t.co/xOCwiZtNIl pic.twitter.com/cYQPv25MC5— Ligonier Ministries (@Ligo…

生きる意味が分からなくなったら読んでほしい ー海辺のカフカ(村上春樹)ー

10年前の自分がmixiに書いたことをほぼそのまま載せます。 ーーーーーー 【プレイガイド独占!】『海辺のカフカ』一般発売直前の電話先行開始!受付番号:0570-084-003(Lコード33088)。明日12日23:59まで受付となります。一般発売前に手に入れるチャンスを…

なぜ私は「建築」をやらないか? 「建築」をやるか? ― 嶋田洋平×藤村龍至 #藤村嶋田対決

”リノベ派”を牽引する 嶋田洋平さん(株式会社らいおん建築事務所代表取締役)が はじめて著書を出版され、今回行われたのはその記念イベント。本日の3331での藤村さんとの対談。ツイッターのハッシュタグは、 #藤村嶋田対決 です。https://t.co/sVf9acs…

レム・コールハース氏の「S,M,L,XL+」発売記念トークイベント/感想

トークセッションの内容から再生建築に絡めて考えたこと。再生建築にちょっとだけ絡めてみる。日本ではいま、高度成長期に建設された大量の既存ストックが一斉に更新期を迎えている。僕ら世代がこれらを全部壊して立て直すなんてとても無理な話だ。壊しても…

レム・コールハース氏の「S,M,L,XL+」発売記念トークイベント/概要

レムコールハース氏トークショー、可能な限りまとめてみる。2015-05-18 04:54:56 via Twitter for iPhone@SienaHirao: 先ずは藤村さんの質問からスタート。この本は社会全体、大きなスケールに対して主体的に関わっていくという1960年代の状況下で生まれた、…

1300年前の本をサクッとー本当に読みやすい日本書紀

ー読みやすい語り言葉で綴られた決定版現代語訳!ー そう言ってるのは表紙の帯だけで中身は何語かも分からない。古代書物の訳本はそんなのが多いこと多いこと。 もし、「日本中の人が知っているのに誰も読んだ事がない本ランキング」があったら、古代書物の…