再生建築の全てを解説するブログ

 既存を活かすからこその価値を😃

先見の目がもたらす危機感と自己否定と新しい創造

今日のカンブリア宮殿に出演していた方の言葉がもの凄く勉強になったので紹介します。
出演していたのは、シャチハタ株式会社会長の船橋紳吉郎氏。

シャチハタは大正時代、船橋商会という名前でスタンプ台の製造会社として発足しました。
当時は使うたびにインキを毎回のようにスタンプ台に沁み込ませるのが当たり前の時代。そこでインキを補充せずに連続して捺印できるスタンプ台を開発したのが始まり。

現在僕らが使っているあの“シャチハタ”が世に出たのは1960(昭和40)年代。
時代は高度成長期にあり、シャチハタのスタンプ台も飛ぶように売れていたのだとか。しかし社長には危機感がありました。経済発展の企業の事務作業も格段に増え、世の中の会社は事務作業の合理化・機械化を求めていた。「このままいけば手でスタンプを押すことはなくなるだろう。そうなればスタンプ台は全く売れなくなる。」そこで、スタンプ台とスタンプを一体にした商品をつくろう!と構想から10年以上をかけてインキをしみ込ませる特殊なゴムを開発し、スタンプ台の要らないスタンプを発売。これがシャチハタです。

これは、当時飛ぶように売れていた主力商品を、そして会社自身を否定するといういわば自己否定だったのです。船橋氏はそれだけ未来に対する危機感を持っていた。彼曰く、時代の流れとともに、製品のサイクルは30年で入れ変わる。

常に先を見据えていることからくる危機感と自己否定、そして新しい創造。
今は新しい自己否定をしていて、電子印鑑を発売しているそうです!