再生建築の全てを解説するブログ

 既存を活かすからこその価値を😃

建物を使いながらリノベーションしたいと建築家に相談する

建物を使いながらリノベーションしたいと言う方、ちょくちょくいます。


新築とちがって既に建物があるのだから、
それを使いながら工事することはできないか、と。


具体的な相談はこんな感じです。

  • 分譲マンションに住みながら耐震改修工事をしたい・賃貸マンションの入居者を退去させずに再生工事をしたい
  • 所有している賃貸ビルを改修したいがテナントに退去してほしくない
  • 銀行の営業を続けながら再生工事をしたい

こんなとき、
僕の働いている事務所では段階的に工事することを提案しています。



空いたところから工事する


ビル内の空いているところから工事するという設計をします。
簡単に示すとこんな感じで工事の流れをつくります。

いちばん上の階が空室のビルを考えます。

空室の階を工事します。

工事が完了した階までテナントAにビル内引っ越しをしてもらいます。

空いた階を工事します。

工事が完了した階までテナントBにビル内引っ越しをしてもらいます。

空いた階を工事します。

工事が完了した階に新たにテナントCを誘致します。


実際はこれよりもかなり複雑ですが、イメージはこんな感じです。


なおこの方法は満室の場合は当たり前ですができません。



テナントにビル内引っ越しをしてもらう


空っぽのエリアで工事が終わったら、きれいになった部屋までテナントに引っ越しをしてもらいます。
次はテナントがもといた部屋を工事します。その部屋がきれいになったらその部屋まで別のテナントに引っ越してもらいます。
次は・・・・という感じで進めていきます。最後の部屋には新しくテナントを誘致したら完了!



きれいになったところに引っ越せるので割りと受け入れられる


この方法のポイントは、
・テナントを出さずに工事できること
・きれいになった部屋に引っ越してもらうのでテナントに受け入れてもらいやすい
ことです。




以上、今日は


建物を使いながらリノベーションするときは

  • 空いたところから工事する
  • テナントにビル内引っ越しをしてもらう
  • きれいになったところに引っ越せるので割りと受け入れられる


というお話でした。




では、また!