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【映画】ノーカントリー

個性的な3人の登場人物の追っかけストーリー。


ストーリーのきっかけは、狩りに出かけたモスが、たまたま麻薬取引の現場に遭遇することではじまります。
それ以降はこんな感じで進みます。


モス、焦ってすぐさま物陰に隠れて取引の様子をうかがう。
   ↓
途中でギャングどうしの取引が決裂、銃撃戦に発展。
   ↓
銃撃戦が終わったあと、モスは死体の中から札束の詰まったブリーフケースを発見!!自宅に持ち帰る。
   ↓
よせばいいのに現場に戻っていき、戻って来たギャングたちに見つかる。
   ↓
命からがら逃げ切ったものの、現場に置き去りにした車から身元がバレる。
金の発見を請け負った殺し屋シガーに追われはじめ・・・。


以下、10年くらい前のmixiから転記です。



自信家のベトナム帰還兵、モス (左側のほう)

麻薬がらみの200万ドルを持ち逃げした男モス。ベトナム戦争を経験・生還した自分はどんな事態も切り抜けられる力があると自身に満ちている。そのため追っ手を恐れてシガーが出した条件に従うこともなく、どこか事態を楽しんでいるようにさえ感じられる。何が何でも自力で金を持ち逃げする気でいる。


サイコパスの殺し屋、シガー

金を取り戻そうとする殺し屋シガー。こいつは登場人物の中でもひときわ異彩を放っている。あのヘンな髪型もさることながら、コインの裏表という独自のルールで決める殺人にはぞっとする。そこには憎しみも快楽もない。金はいずれ自分のもとに戻ってくる運命にあるという自身がある。目的の邪魔を消すことに迷いも感情もない。


古き良き時代を信じる保安官、ベル


法と正義を信じる年配の保安官ベル。話の語り手であり、昔ながらの精神の衰退を嘆いているが、やはり自分の知っている秩序と正義が悪に勝つと信じて疑わない。シガーを捕らえ、事件に巻き込まれたモスや彼の妻を救おうと奔走。



3者3様の思惑と自信が交錯し、ストーリーは展開する。3人のうち、最後に勝ったのは…。
(以下はネタバレ注意です。)


モスは妻を安全な場所に移し、シガーとケリをつけるつもりが、メキシコであっけなく殺されてしまう。

シガーはいづれ戻ってくると疑わなかった金を追う中で見も心もボロボロになり、金も戻っては来ない。

ベルは長年の経験を武器に鋭い洞察力を発揮しているけれど、結局は殺人を止めることも、犯人を捕らえることもかなわず、最後まで無力な傍観者にすぎない。本当のタイトルは「ノーカントリー フォー オールドメン」。時代錯誤のヤツに居場所はない、と。最近の犯罪を理解も納得もできず、防ぐこともできない…。正義は勝つ、そんな考えはもはや通用になくなったことを感じ、自ら身を引く。


3人とも自分の信条に忠実に従って目的を追うのだが、それぞれの過信は裏切られ、思いをなすのは誰もいない。最後の夢が何を意味しているのかはよく分からなかった。見終わった後でもずっと考えさせられる映画です。




では、また!



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