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検査済証は「再取得」できるよ。「再発行」はできないけれど。

いろんな経緯があって検査済証のない建物があるんだけど、検査済証を取得したい!
っていう方がときどきおっしゃるのが、

役所や民間審査機関に完了検査をしてくれないか相談したけれど、
「完成後長期間が経過して既に使用している建物については、検査をしません。
検査済証に代わる証明書等を発行することもできません。」
と言われて成す術なしなんです.....😥

という状況。
もうすでに検査済証を取得できる可能性はゼロになっている、
と思っている方がものすごく多い。
いや〜もったいない。


検査済証を再取得しよう

検査済証のない建物でも、検査済証を再取得することはできます。


「再発行」ではなく「再取得」と表記しているのは、
新築時に対する検査済証を「再発行」してもらうことはできないので、
改修工事をして完了検査を受けることで検査済証を「再取得」しよう!
という意味です。


増築、大規模の修繕もしくは模様替えは、
新築でなくとも確認申請や完了検査をしないといけません。
つまりこれらの工事をすることで確認済証と検査済証が発行されるのです。
(あくまで改修工事に対してであって、新築時に対してではない。)


過去のストックの多くが「検査済証なし」

以下の表は、平成10年以降における検査済証交付件数と完了検査率の推移を示しています。



2つの折れ線グラフが、役所による検査率と民間審査機関による検査率を表しています。
平成10年では、完了検査を受けている建物は全体の4割にも満たないということになっています。
つまりこの時期くらいまでのストックは6割以上が「検査済証なし」なんです。


参考:再生建築のポイント1/遵法性の確保


機能性や収益性をアップさせつつ、法的にもクリアに

増築、大規模の修繕もしくは模様替えをするということは、
完了検査を受けて検査済証を取得する(=法的にクリアな状態にする)ということだけでなく、
増築することで床面積が増え(=収益性の向上)、
外壁を一新して断熱性を上げたり、間取りを大幅に変えて使いやすくしたり(=機能性の向上)、
さまざまなメリットを同時に受けることが可能になります。


築数十年が経って完了検査を受けることができない建物でも、
しかるべき改修工事を行うことで完了検査を受けて検査済証をゲットし、
なおかつ機能性や収益性のアップも見込めるのです。


というお話でした。




では、また!



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