空室リスクは全てのテナントビルオーナーにとって共通のリスクであり、なやみのタネです。
ローンも返済中なのに半年以上テナントが決まらない、
固定資産税だけは毎年きっちりかかってくるし、
このままテナントが入ってくれなかったらどうしよう・・・。
こんな状態にあるオーナーさんにとって、入居相談があった時は1日でも早く契約を決めたいという心境になってしまうと思います。
敷金・礼金や賃料の割引も受け入るから、ここで入居を決めてほしい・・・。
そんな心境にある時にぜひ思い出してほしいのがこの言葉です。
私は自分の無知、傲慢さ、あるいは恐怖に踊らされて、自分に手に入れるはずの人生を手に入れられなくなるようなことは絶対にしない。『金持ち父さんの予言』
— 金持ち父さんの金言 (@rich_word1) 2014, 9月 29
これは、ビルオーナーさんにとっても非常に価値のあるひとことだなーと思います。
なぜなら、オーナーさんが建物に対する無知や恐怖から判断を誤った建物をときどき見かけるからです。
具体的なハマりやすい落とし穴のひとつに、
テナントの好き勝手な工事を認めてしまう
というのがあるように思います。
テナントが工事するのは「内装だけ」とは限らない
1貸しでもない限り、テナントさんが工事するのは自分が入居するエリア、いわゆる占有部だけです。中には1階の外壁にペンキを塗ったり、外装材を張りつけたりさせてほしいというテナントさんも少なくないでしょう。
大家さんとしては、現状回復さえきちんとしてくれれば、お客さんであるテナント要望はなるべくかなえてあげたい、と思うことが多いはず。
通常、これらは特に問題ないです。
ここで「金持ち父さん」からもう一言。
将来お金持ちになりたいと思ったら、資産を買うことにお金を使うこと。ただし、資産の意味を間違えてはいけない。資産とは、自分のポケットにお金を運んで来てくれるものである。〜金持ち父さんより〜
— マネーbot (@hadanari8) 2015, 11月 26
つまり問題なのは、資産としての価値を下げる工事です。
「資産としての価値」とは、固定資産税の評価額ということではなく、
「その建物があと何年くらい、いくらぐらいの賃料を稼げるか」ということです。
資産としての価値を下げる工事はやめてもらおう
たとえば資産としての価値を下げる工事は以下のようなものがあります。
- 梁や柱などの躯体を削る工事
- 良質な外装材を撤去したり手を加える工事
躯体を削る行為は人間でいえば骨を削るようなものです。良質な外装材に手を加えることは、若気の至りで肌を傷つけるようなものです。
長い目で見ると、こういった行為は建物の健康を損ない寿命を縮める原因となります。
その結果、将来のあなたが得られるはずだった賃料は失われてしまいます。
目の前にいるテナントさんは直近の収入を約束してはくれますが、将来に渡って賃料を約束してくれる存在ではありません。
そのテナントさんの要求を何の考慮もなしに受け入れてしまうことは、将来のテナントさん全てを捨ててしまうことと同じです。
恐怖と無知を克服しよう
いかがですか?
資産としての価値のある建物とは、あなたのポケットに(永く)お金を運んで来てくれるものです。
最後に、金持ち父さんのことばをもう2つどうぞ。
将来お金持ちになりたいと思ったら、資産を買うことにお金を使うこと。ただし、資産の意味を間違えてはいけない。資産とは、自分のポケットにお金を運んで来てくれるものである。〜金持ち父さんより〜
— マネーbot (@hadanari8) 2015, 11月 26
逆に負債とは、ポケットから勝手にお金を持っていってしまうものである。〜金持ち父さんより〜
— マネーbot (@hadanari8) 2015, 11月 26
目の前にいるテナントさんを捕まえられないかもしれないという、恐怖や
資産としての建物の価値を減らすのはどんな工事か分からないという無知を克服して
資産としての建物の価値を守りましょう。それが将来的なあなたの収入を約束してくれます。
- 作者: ロバートキヨサキ,シャロン・レクター(公認会計士),白根美保子
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はじめましての方へ
- 自己紹介:ぼくのことと再生建築について
- スタートのきっかけ:新築じゃない。でもリフォーム・リノベ・コンバージョンでもない、僕の仕事について
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