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中古物件を買う前には躯体の調査をした方がいいという話

中古住宅を安心して売買できるよう、住宅診断が促進されるようです。


売買の仲介契約時に、住宅診断を行うかどうかを売り主や買い主に確認するよう不動産仲介業者に義務付けるとか。
今国会に宅地建物取引業法の改正案を提出、2018年の施行を目指すとのことです。



中古物件を買う前には躯体の調査をした方がいい


「中古物件を購入して、それを再生して使いたいんだけど」というご相談を時どきいただきます。
この時ぼくは「躯体調査をしてから購入した方が良いです」という趣旨のことをアドバイスしています。


躯体調査とはコア抜きなど、躯体を一部削る調査も含むのですが、
「売主さんにそんなことをお願いしてもいいのか?」とよく言われます。そんなことはなかなか言いにくい、という方も少なくありません。


でも、ぼくは絶対に不動産の購入前は躯体調査をするべきだと考えています。



買ったものの躯体がボロボロだったら大変なことになる


最大の理由はこれです。というか理由のほぼ全てがこれです。
昭和56年以前の建物は「旧耐震」なので耐震補強が必要なことが多いのですが、
買った建物が

  • 躯体のコンクリートがボロボロだった
  • 鉄骨がサビまくっていた
  • 柱・梁の接合部がきちんと施工されていなかった

みたいな状況だった場合は、補強量がとんでもなく多くなって最悪建替えた方が安いみたいなことも起こり得ます。
建物を買った後にこんな状況が発覚したらイヤですよね?



それなりに予算はかかるが、建物の購入には必須の費用


建物の状況にも依りますが、躯体調査の費用は100万〜数百万くらいかかります。
ほとんどの人にとってポンと払える額ではありませんが、買った後に「こんなはずでは」となるよりも、
先にやっといた方がいいに決まってます。


もちろん、過去にきちんとした耐震診断や躯体調査がなされていれば、なにも問題はないのですが。



では、また!



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